令和5年6月15日、令和5年第122回多可町議会定例会において、教育や地域づくりに関する重要な提案がなされた。
特に教育現場の対応については、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、学校やこども園での生活やコミュニケーションに変化が見られたとのこと。教育長の越川昌信氏は、子供たちのマスク着用状況に言及し、小学校では多くの生徒がマスクを外して登校する姿が見受けられると述べたが、中学生ではマスクを外すことに対して不安を抱えている生徒も多いと指摘した。
また、特定の状況下で不登校の児童についても言及され、参加したトライやる・ウイークにおいて多くの生徒が参加を果たしたことが報告された。日常生活において、子供たちのコミュニケーション能力を育む施策が求められ、行事や共同学習を通じてその重要性が確認された。
さらに、生涯学習プラザ建設に関して、町長は地域の意見を取り入れた図書館設計の進め方を説明し、日当たりや利用者ニーズに対する配慮を強調した。また、太陽光発電の設置に関しての課題についても触れ、効率的なエネルギー利用が検討されている。
認知症対策では、神戸モデルの導入について言及され、認知症の方の支援を強化する施策が求められた。福祉課長の森脇伴行氏は、地域の実情に合わせた施策の充実を図ると共に、高齢者福祉計画に基づいた認知症施策の推進が進められることに期待を寄せた。
また、教育レベル向上のために、特に算数や数学の教育に力を入れる必要性があり、数学オリンピックの実施を提案する意見も出された。これに対しては、学校教育課長の吉田勇二氏が、全体的な教育方針に基づく授業の質の向上に努めているとの見解を示した。授業の共同学習や、教師自身の成長が子供たちに還元される途を探ることが重要であると訴えた。
今後の教育方針の展開、認知症対策及びデジタル技術を活用した学びの深化が期待される。これにより、多可町の地域づくりと人づくりが進められ、次代を担う子供たちの育成が図られることが望まれる。