名寄市議会は、令和3年第1回定例会を開催し、介護保険制度の見直しを中心に多くの重要議案を審議した。特に、名寄市介護保険条例の一部改正が大きな焦点となった。
市民福祉常任委員会の高野美枝子委員長は、介護保険料の見直しについて詳細な審査経過を報告。介護保険料算定方法が毎回同じタイミングで行われることに懸念を示し、市民周知の手法として、広報やホームページの活用による周知を強調した。隣接する特別養護老人ホームが定員を満たしていない現状から、市民の理解が得られるのか不安の声も上がった。新たな施設の設立計画についても、慎重な見極めが必要とされている。
さらに、令和3年度一般会計予算についても審査が行われ、特に新型コロナウイルス感染症に対する対策経費を中心に補正予算として8,465万円の追加が提案された。加藤剛士市長は、ワクチン接種体制の確保や市道除雪の強化について補正予算の内容を説明し、必要性を訴えた。
また、名寄市議会会議規則の一部改正も行われ、男女共同参画を考慮した改善が盛り込まれた。これにより、女性議員の産休や欠席理由が明確になる見込みである。議会活動のデジタル化も進められ、押印の廃止についても簡素化が図られる。
さらに、意見書案も審議され、「国民健康保険料の子ども均等割減免の拡充」や「選択的夫婦別姓制度の法制化」を求める声が上がった。各議案はすべて賛成多数で可決され、令和3年度の計画が順調に進展することが期待される。