名寄市立大学の現状は厳しい状況にある。令和6年度の一般選抜志願者数は308名と令和5年度の473名から大幅に減少している。特に栄養学科や看護学科、社会福祉学科など、全学科で志願者が減少しており、社会福祉学科では定員割れも発生している。これに直面する中、大学側は情報発信の強化に取り組んでいる。
大学は、地域指定枠を拡大し、道内外の進学相談会への参加を積極的に進めている。また、インターネット出願システムの導入を令和7年度から実施し、受験生の利便性を向上させている。さらには、総合型選抜の導入を検討し、早期の進路決定を促進する方針を打ち出しており、地域ニーズに合った人材育成を図る活動も維持してきた。
地域との連携強化が求められる中、名寄市立大学は地域課題に取り組む一環として、援農ボランティアや健康レシピ開発プロジェクトなどを展開。これにより、学生には地域に根差した体験を提供し、名寄ならではの実践的な学びを確保している。
さらに、名寄市立大学が独立行政法人化へ移行することにより、自主的な取り組みや教育環境の改善が期待される。この段階での検討が今後の進展にとって重要であり、名寄市としてもしっかりとしたサポートを行うことが求められる。
宗谷本線については、活性化推進協議会が冷静な対応を続けており、地域住民を巻き込む形での取り組みが開始された。魅力ある地域資源を背景にした活用の方策や、公共交通の活用促進が課題として浮上している。駐車場の確保についても再検討が必要であり、名寄駅周辺でのアクセス確保を通じて利用促進を図るべきであろう。