名寄市議会の第三回定例会が開催され、議員による一般質問が行われた。
特に注目されたのは、新型コロナウイルス感染症予防対策についての質問である。塩田昌彦議員は、緊急事態宣言の発出に伴う名寄市の対応を尋ねた。これに対し、小川勇人健康福祉部長は、感染予防対策を施し、屋内公共施設を一時休館するなどの措置を講じたと述べた。また、名寄市立総合病院におけるワクチン接種状況についても言及し、1142人が接種を完了していることを報告した。特に、若年層へのワクチン接種については慎重な議論が必要であると強調した。
次に、名寄公園の維持管理についても議論がなされた。塩田議員は、名寄公園に生息するアリの生態調査について質問し、アリの影響から森林環境を守るための方策を求めた。東聡男建設水道部長は、アリに関する調査を検討していることを明かし、自然環境保護の観点から対応を進めると述べた。
また、中小企業の振興について、議会では地元企業の支援策や新型コロナウイルス影響下での経済対策が取り上げられ、多様な意見が交わされた。企業版ふるさと納税を活用した地域支援の可能性についても言及され、経済部長の臼田進氏は、支援の取り組みを進めていく方針を示した。
最終的に、名寄市の農業振興についても意見交換が行われ、今後の施策に期待が寄せられた。特に新規就農者への支援や新たな栽培技術の導入については、今後の課題として取り上げられ、地域農業の持続的な発展が強く求められている。
このように、名寄市議会の定例会では新型コロナウイルス対応や地域振興の重要課題が多岐にわたって取り上げられ、市民の健康と地域経済の活性化に向けた具体的な施策が今後さらに求められることとなる。