名寄市は移住定住推進に力を入れているが、特に近年の移住者に関する状況が注目されている。
移住促進協議会設立以降、多くのかたが名寄市に移住し、例年よりも問い合わせが継続的に増加している。特にコロナ禍の影響で地方への関心が高まっており、移住定住施策は市の大きな課題となっている。近年の移住歴を遡ると、2017年度から2021年度までに名寄市への移住者は全体で71件、子供家庭周りのニーズにも応えつつ移住希望者が増加している様子が見受けられる。
移住者の支援制度には、様々な要件があるが、国からの支援金制度や市独自の助成策が用意されている。特に、起業を目指す移住者へ新しいサポート策を導入することも検討されている。移住体験ツアーも行われており、宿泊費が支援されることで、実際に名寄市を知れる機会を提供している。
観光資源としての宗谷本線の役割も重要である。名寄市はこの点において、交通の蓋然性を上げる施策を進め、マイレール意識なども醸成できるように努力している。これにより、移住を希望する方々やターゲットに向けた定住施策が進んでいくと期待される。地域内の人材や資源をどう活用していくかも一つの重要な議題だ。
さらに、名寄市の知名度を上げていくためには、SNSを用いたイメージ戦略や観光大使との連携、移住コーディネーターとの活動など、広報戦略を強化することが求められる。
最終的には名寄市に住み続けてもらうための施策を講じていく必要があり、地域愛を醸成する施策と同時に、国や道との連携を視野に入れつつ、施策の充実を図っていく方針が示された。