令和5年9月11日に行われた石狩市議会の定例会では、様々な重要なテーマが取り上げられた。
一般質問では、議員たちが市の教育、福祉、そして地域防災などに関する懸念事項を提起した。特に注目されたのは、教育の現場での不登校対策についての質問である。公明党の山本由美子議員は、文部科学省が提唱した「誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策」に触れ、学校内に設置される「スペシャルサポートルーム」の必要性を訴えた。教育長の佐々木隆哉氏は、小学校4校、中学校3校に実施していることを報告し、各学校の状況に応じた対応を強調した。
また、少子化対策として、新たに始まった「いしかりっ子の未来応援ギフト」についても言及された。このギフトは妊娠期から出産後までの支援を包括的に行うもので、多くの子育て世代に喜ばれていると、山本議員は評価した。
一方、公共施設への冷房機器の設置についても議論が交わされた。猛暑によって体調不良を訴える子どもたちが増える中、特に小中学校の教室における冷房の必要性が指摘された。市の生涯学習部長は、まず保健室へのエアコン設置を検討する意向を示し、ハードとソフト両面での取り組みを強化していく考えを述べた。これに加え、花川南地区の路肩部分の除草についても議論があり、高齢化が進む地域の協力を得ることの重要性が指摘された。
さらに、外国人介護人材の導入についても議論された。市内事業者からの支援要望が多く寄せられており、宮野福祉部長は市として必要な支援を検討していくと述べた。特に、特定技能制度により外国人を受け入れる流れが進む中で、地方の中小介護事業者のニーズに応える施策を強化する必要があると指摘された。
最後に、あそびーち石狩のユニバーサルビーチ化への取り組みについても議論が行われ、市長はより多くの人々が利用できる海水浴場を目指す意向を示した。これにより、地域の人々の生活向上と交流促進が期待される。
議会は、地域の多様なニーズに応えるため、一歩ずつ進めて行く方向性を示した。