令和6年第2回定例会では、保健福祉行政と安心・安全なまちづくりについて多くの議論が繰り広げられた。
特に、宮利徳議員によるHPVワクチン接種事業に関する質疑は注目される。宮議員は、日本全国での接種率の低さを指摘し、恵庭市の具体的な取り組みを求めた。原田市長は、積極的勧奨が再開されたことを受けて、本市が行っている情報提供や個別通知について説明した。特に、令和4年度から接種対象者への個別通知を行うことが強調され、接種促進に向けた継続的な努力が期待される。伊東保健福祉部長は、キャッチアップ接種制度の概要について説明を行った。
次に、安心・安全なまちづくりについての質疑において、特に水難事故防止の取り組みが話題となった。宮議員は、水難事故の発生状況や市内小・中学校における水辺での活動状況を訪ね、現在の対策が不十分ではないかと指摘した。教育長の岩渕氏は、各学校での安全指導や水と接する教育の重要性を認識しているとし、さらなる教育充実に向けた取り組みが必要だと述べた。特に、子どもたちが安全に水に関わる術を身につけることが重要である。
また、企業版ふるさと納税についても言及があった。三上まどか議員は、企業版ふるさと納税の拡大の必要性を訴えた。原田市長は、寄付金が市の重要な財源となっていることを強調し、今後も積極的に取り組む方針を示した。特に、企業とのマッチングサポートが行われることをアピールし、さらなる寄付獲得を目指す見通しを語った。
文化財行政の分野では、重要文化財の保存や活用策が焦点となった。郷土資料館においては、展示や公開の取り組みがなされており、地域住民への啓発が継続されている。特に、カリンバ遺跡出土品などの重要文化財の保管状況が紹介され、地域貢献も視野に入れた文化財の活用が求められている。
以上を通じて、保健福祉行政や安心・安全なまちづくりにおける具体的な施策が進む中で、それぞれの領域において市民の理解と参加が呼びかけられていることが明らかとなった。未来へとつながる重要な施策が、しっかりと支えられることが期待されている。