令和2年3月10日に行われた第1回石狩市議会定例会では、議員による一般質問が行われた。
特に注目されたのは、新型コロナウイルス感染対策に関する質問だ。遠藤典子議員は、感染者数が増加する中で、高齢者施設への影響を懸念し、安定した医療体制の確保と情報のタイムリーな提供を求めた。市長の加藤龍幸氏は、早期からの警戒体勢や、マスクの提供などに取り組んできたことを説明し、今後も国や自治体の連携を強化していくとした。
また、風疹の感染拡大防止についての質問もあった。遠藤典子議員は、高齢層における抗体保有の低さを指摘し、抗体検査や予防接種の現状を踏まえて、対応の強化を訴えた。保健福祉部の上田均部長は、抗体検査の実施状況とその向上に努力していることを述べ、今後も広報活動を強化していくと応じた。
ペットボトルキャップの有効利用についても議論された。市内で行われているエコ活動について、地域貢献の観点から放置されているキャップの回収拡大を模索する声が上がり、住民からも関心が集まる内容であった。環境市民部の新岡研一郎部長は、今後の取り組みについて他市の実例を参考にしながら検討する意欲を示した。
さらに、高齢者の社会参加促進についての質問もあり、高齢者のフレイル対策に向けた支援体制について特に意見が交わされた。市長は、地域のつながりを重視し、支援体制を充実させる姿勢を強調した。
また、若者の交通手段確保に関する問題も取り上げられた。新たに導入されるコミュニティバスの実証実験を踏まえ、より広範な利用を求める地域住民の期待が表明された。市としては、利便性と経済性を考慮した交通網の構築に尽力する方針が示された。
結局、この定例会では、各議員から市政に対する多様な提案や疑問が投げかけられ、市長や担当部長がそれぞれの質問に応じた。今後の行政対応に対する市民の期待が高まる中、何らかの結論や具体的な施策が必要との声が強まっている。