令和5年2月27日に行われた石狩市の一般質問では、松本喜久枝議員が主に新型コロナウイルスの位置付け変更に基づく施策について質問した。政府は、新型コロナウイルスを5月8日から季節性インフルエンザと同じ"第5類"に移行することを決定した。
この移行により、外来や入院による自己負担の公費支援が見直される一方、医療機関への財政支援も縮小される見通しとなった。松本議員は、政府の発表に対し、感染者数が急増している現状や医療体制への影響を懸念し、支援が後退しないように求めた。また、公費負担の縮小により、経済的理由から受診を避ける患者が出る可能性についても指摘した。
議員は、特に後遺症患者への支援やPCR検査センターの運営継続について市の考えを問うた。これに対し市は、医療機関ならびに高齢者施設に向けた支援策を検討し、具体的な内容について今後明らかにする方針を示している。
次に松本議員は、少子化対策にも言及し、国が掲げる"異次元の少子化対策"とその実施内容について市の見解を求めた。特に出産育児一時金の引き上げについて、費用負担を高齢者医療制度に求める形に対し、子育て世代と高齢者間の対立を招くのではないかとの懸念を表明した。
また、ジェンダー平等についても質問が寄せられた。議員は、女性の権利や地位向上を目指す残された課題について、職員数や賃金格差の現状などを詳細に問いただした。特に生理の貧困に対する施策の強化も求められ、学校や公共施設への生理用品常備について市の計画を確認した。
最後に、議員は、財政状況や高齢者支援施策についても質問した。石狩市では、コロナ禍の影響で市民の支援が重要視されている中で、福祉除雪や終活支援事業について、今後の具体的な対策を市に求めた。これら一連の質問は、石狩市の未来を見据えた市民への配慮と施策の透明性を確保するための重要な機会となった。