令和5年第4回三原市議会の定例会において、子どもや地域の安全、交通整備に関する重要な議題が討議されている。この会議では、特に福山本郷道路の未整備区間の整備に向けた取組についての報告があった。
福山本郷道路は、三原市の重要な交通ネットワークの一部である。現状、尾道市の西瀬戸自動車道西瀬戸尾道インターチェンジからスタートし、三原市を経由して山陽自動車道本郷インターチェンジに至る約30キロの区間が計画されている。その中で、新倉交差点から本郷インター間の未整備区間については、現在まだルートの決定には至っていない。市はこの区間の早期整備必要性を認識し、令和5年度に入り、国、県、市の連携を強化しつつ勉強会を開催していると述べられた。
また、道整備の必要性とその経済的影響について、岡田市長は、地域産業の活性化や経済発展への寄与を期待している。具体的な事業の実現までには相応の時間を要すことが見込まれ、多くの関係者の協力が不可欠だ。市としては、引き続き関係機関に働きかけ、進捗状況を注視していく方針だ。さらに、道路整備に必要な要望活動についても継続することを強調した。
次に、佐木島で行われるロードレースイベントについても大きな関心が寄せられている。イベントは2023年7月8日に開催され、2,000名以上の参加者が見込まれている。安全対策を講じるため、交通規制やボランティアの配置などが行われ、万全の体制を敷くとのことである。市は、このイベントを利用して地域の活性化や知名度向上を目指す考えも示した。
また、高齢化の進行と共に現れる、買い物難民問題への対応も議題として取り上げられた。最近、沼田東町のニチエーが閉店したことで、地域住民の買い物が困難になり，移動が不便で困るという声が上がっている。市としては、移動販売サービスを通じて高齢者や移動手段が限られる人々に対して支援を強化しているが、今後の対応として、さらなる公共交通サービスや移動販売の促進が必要とされる。また、空き店舗へのスーパー誘致が課題として残されている。
教育面では、子どもの権利に関する条例の提案がなされ、子どもたちの心の健康を守る取り組みが強調された。最近の調査結果では、三原市の不登校児童が増加傾向にあることが報告されており、特に心に影響が出ている場合が懸念されている。教育長は、教師が児童の小さなサイン見逃さないよう、日々の観察が重要であると述べた。子どもたちが心も身体も健やかに育つような環境の整備を図る意義が再確認された。
全体を通して、地域の安全、子どもたちの健康、交通整備や経済活性化についての具体的な議論が行われ、今後の課題や目指す方向性が示されたことは、三原市にとって重要な意義を持つ。このような施策を通じて、今後も市民の生活向上に寄与していく意志が強調された。