令和2年第5回三原市議会定例会が6月11日に開かれ,令和2年度の一般会計補正予算が議題に上った。
本議会では,岡 富雄議員が補正予算特別委員長として,今回の補正予算の経過について説明した。補正予算は9億3,700万円を追加し,歳入歳出の総額をそれぞれ638億5,680万円とするものである。
主な項目は,市内7ヶ所に小規模送信アンテナを設置するための4600万円の追加,また新型コロナウイルス影響で中小企業への一律10万円給付に5000万円の追加,宿泊業者や運送業者への給付金支給のため3,055万円の追加,国のGIGAスクール構想に基づくICT環境の整備の一環として3億1,232万円の追加である。
このうち,新型コロナ対策に関しては,岡議員は評価しつつも,今後の対応策について声を上げた。
岡議員の質問では,経済対策の重要性が強調され,国からの補助金を最大限活用し,地域の経済への影響を最小限に抑えていく方針が示された。市の対応策として,感染症の長期化に伴う支援策を協議検討している進捗も報告された。
また,教育現場でのICT導入や活用についての質問も出ており,教育部長の木村氏は,教育用情報端末の導入について計画的に推進していると述べた。特に,学校が実施するウェブ授業について,オンライン授業を少しでも早く実現できるよう関係者と連携していきたいとの考えを示した。
さらに,地域防災組織の育成に向けた支援策も挙げられ,住民の自主防災意識を高める取り組みが重要である旨が表明された。特に,コロナ危機を考慮すると,自然災害時における感染症対策をしつつ,強化した防災体制が求められるとの認識である。
今後の施策について,行政からは,地域との連携を強化していくことが明言された。こうした議論から,市民生活を支えるための具体的な施策が期待される。