令和2年第6回三原市議会臨時会が、6月30日に開会された。本会議では、天満祥典市長の退職に関する同意を含む重要な議題が話し合われた。
天満市長は、退職の申し出を行ったことに関連し、議長からの出席議員への確認を受けた。天満市長は辞職の理由として、「金銭授受に関する混乱を招いたことをお詫び申し上げる」と述べ、特に市民の信頼を裏切ったことを強調した。
また、質疑応答の場では、正田洋一議員が中心となり、天満市長の金銭授受をめぐる疑惑について質問を行った。「受け取った150万円のうちの一部が、情報通信会社との関係で支払われたのではないか」という具体的な指摘があったが、市長は「捜査中のため、詳細については答えられない」とことわった。これは市民の間での信頼性がさらに問われる発言であった。
同会議では、市長が退職する前に議会の同意が必要であることから、議員たちは過去の発言との整合性を重視し、慎重に審議を進めた。
安藤志保議員は、市長の退職日が6月30日と決定された理由についても質問した。安藤議員は「期末手当が支給される日付であることから、市政に混乱を招かないと思ってのことか」と問うたが、天満市長からは明確な回答は得られなかった。これにより、議員たちの間にはさらなる疑問の渦が広がった。
天満市長の退職願は最終的に賛成全員で可決されたが、その一方で「市民への不誠実」に対する抗議を示す決議も提出された。議会では天満市長の発言が「議会を軽視したものである」「市民に背任の行為である」と厳しいトーンで批判された。
最後に天満市長は、在職中の支援や激励に感謝の意を表しながらも、自身の不祥事に対して改めてお詫びを申し上げ、退任することとなった。今後の三原市の行く先には、新しい市長が必要であり、混乱を乗り越えられるかが問われている。