三原市議会は令和3年12月21日、定例会を開催し、さまざまな議案について審議が行われた。
中でも、「三原市職員の服務の宣誓に関する条例の一部改正」や「三原市固定資産評価審査委員会条例の一部改正」が注目を集めた。
これらの改正は、行政手続きの簡素化を目的としており、特に押印の廃止に関する内容が議論された。12番の萩由美子議員は、「新たに本市の職員になった者が署名する服務の宣誓書から押印欄を削除」と説明した。また、固定資産評価に対する審査申出書の押印も廃止される見通しで、運転免許証等の提示によって本人確認を実施する方針である。
その後、「三原市久井老人福祉センター設置及び管理条例の廃止について」など、多数の議案が討論され、全て原案通り可決された。特に、久井老人福祉センターと高齢者創作館の廃止については、「施設が老朽化し、今後の需要が見込めない」との理由から、地域住民への配慮の下、理解を得られたという。9番の杉谷辰次議員は、両施設の廃止後は、近隣の久井コミュニティセンターを代替施設として利用を促す意向を示した。
また、議第107号の令和3年度三原市一般会計補正予算(第9号)では、歳入歳出をそれぞれ518億8,787万5,000円とする内容が決定した。新型コロナウイルス対策としてワクチン接種体制を確保するための経費や、雨漏りが生じた保育所の改修費用などが盛り込まれている。11番の正田洋一議員は、この補正が新型コロナからの復興に貢献する重要な内容であると述べた。
さらに、離島振興法の改正・延長を求める意見書も原案通り可決した。特に、観光資源としての離島を守るため、国に対して強い要望が示された。
議会は、議員派遣や市の未来に向けての提案も議論され、岡田吉弘市長は会議の最後に「これからも市民が希望を持てる取り組みを進める」と挨拶し、議会を締めくくった。