令和元年9月5日、三原市議会は第4回定例会を開催し、さまざまな議題が議論された。この日の目玉は、手話言語条例の制定に関する質問である。
高木武子議員は、手話言語の重要性を強調し、条例制定の具体的な取り組みや成果について質問した。彼女は、全国で手話言語条例が増える中、一部の自治体が実施している具体的な活動を参考に、三原市にも同様の施策を求めるべきと訴えた。さらに、手話言語が使える環境整備のために連携が重要であると指摘した。
対して、正尺雅子保健福祉部長は、条例制定の進捗状況を報告し、聴覚障害者に対するコミュニケーション支援の実施状況を明らかにした。今後も、関係団体との意思疎通を図りながら研究を進めていく方針が示された。
また、地域コミュニティ交通に関する質問も挙がった。タクシーチケットの交付事業や移動販売事業の実施を求める意見が多くあり、高齢者や交通弱者の移動手段の確保が重要視されている。地域に根ざした交通施策の進展が求められており、市側は今後の方針を示した。
さらに、自然環境についての問題も提起された。熊の目撃情報が増加しており、市民の安全を守るために適切な対策が求められた。市側は、ツキノワグマ管理の取り組みを強化していると述べたが、その進捗や具体的な施策については今後の課題となる。
続いて、公共施設に関する質問では、特にトイレの洋式化の進捗について取り上げられた。多くの利用者が洋式トイレを望む中、現在の洋式化の進み具合に不満の声が多く、迅速な対応が求められた。市側は、すでに取り組みを進めており、利用者目線での改善策を検討すると答えた。
また、豪雨災害後の維持管理や復旧に関する取り組みについても議論が交わされた。市民協働による河川管理の重要性が強調され、地域の安全な生活環境確保の道筋が議論された。