令和元年第6回神石高原町議会定例会では、地域活性化に向けた重要な議題が取り上げられた。特に超高付加価値農業の実現と介護・病気予防の施策が多くの議員から注目を集めている。
初めに、横山議員が超高付加価値農業について再度質問を行った。特に神プレミアムブランドの意義について触れ、町長の入江嘉則氏は、「町内の産品を広く認識してもらうためにブランド化を図っている」と強調した。そのブランドは農産物だけでなく、「人・もの・こと」もテーマに含まれており、地域の美味しさをアピールする意義がある。
さらに、審査基準の見直しについての議論もなされた。該当基準が曖昧であることを指摘した横山議員に対し、町長は「現段階では基準の見直しは考えていない」としたが、議員の意見を尊重し、意義やニーズを再確認する方向性を示した。
次に、町の介護や病気予防の取り組みについての質疑が続いた。議員は「国、県の支援をどのように活用していくのか」と問うと、入江町長は「特定健康受診率やがん検診受診率が成果を上げており、今後も指標達成に努力する」と述べた。これは、自治体の医療費適正化に向けた取り組みが評価された結果であり、地域住民の健康寿命延伸を目指しているといえる。
医療に関する質問の中で、特に注目すべきは神石高原町立病院の透析患者増加問題である。福山市からの紹介患者が増加する中、副町長は「町立病院の受診者があるため、他の病院への紹介も行っている」と説明した。この現象は医療体制全般に影響を及ぼすだけでなく、追加の医療費負担を町に与える懸念がある。
最後に、協働支援センターについて議論が行われた。各地区での活発な活動は評価される一方、「中心となる支援組織」が欠けているという指摘があった。町長は、地域の特性を生かした取組みを進めており、今後も外部との連携を強化し、特に住民による貢献を大切にしたいと述べた。各地区が相互に協力し合い、地域全体を活気づけることが期待されている。