神石高原町議会の令和5年第5回定例会が12月8日に開催された。本会議では、鳥獣被害対策や学校林の活用、携帯電話の不感地域解消など、地域の重要な課題についての議論が行われた。
最初の議題は、鳥獣被害対策についてである。町長の入江嘉則氏は、神石高原町鳥獣被害防止計画を策定し、猟友会の活動を支援していると述べ、捕獲頭数や被害額の減少について一定の成果が報告された。具体的には、イノシシやニホンジカなどの捕獲に取り組む猟友会の活動が活発化していることが支持されており、地域内での協力も強調された。これに加え、広島県が新設する中間支援組織の活用により、専門家からの支援を得ることで、さらなる被害抑制が期待できるとされた。
次に、校外教育に重要な役割を果たす学校林の現況が取り上げられた。これまでの学校林は、未利用の状態が続いており、今後は町有林として管理し、地域における教育や環境保全に繋がる活用法を模索していく必要性があると教育長の政宗忍氏より説明があった。
携帯電話の不感地域解消についても議論された。町長は、神石高原町内には主要キャリアの電波を受信できない不感地域はないという見解を示したが、住民からは強い電波の不満が寄せられている。未来創造課の川上誠太郎課長は、国からの補助金を活用し、通信環境の整備を続けていく意向を表明した。住民の通信の利便性を向上させるためには、具体的な窓口を設け、利用者が気軽に相談できる体制が求められている。
これらの議題を経て、議員らは各地域の課題と向き合い、連携を深め、地域の発展に取り組む決意を再確認した。今後も、地域に必要な施策を進めることで、住民の意見を取り入れた町づくりが進むことが期待される。