令和2年12月18日、神石高原町議会での一般質問が行われた。議員らはさまざまなテーマについて質問し、町長の入江嘉則氏は詳細な回答を行った。
特に地域医療に関しては、町立病院の機能向上が求められ、患者にとって適切な医療がどこで受けられるかが重要だと強調された。入江町長は「住民が住む地域で必要なときに医療を受けられることが、地域医療のあるべき姿である」と述べた。現在、神石高原町は、新病院の設立や診療所の維持を進め、住民が安心して医療を受けられる環境づくりに努めている。
また、質疑の中で現行の医療機関同士の連携の状況や、専門医の紹介制度についても話が及んだ。特に、高齢者や障害者が迅速に医療サービスを受けられる体制が求められた。入江町長は、地域でのニーズを把握しつつ、医療スタッフの確保や整形外科医の常勤化に向けた取り組みを継続していくと述べた。
商工業振興についても議題に上がり、事業承継や転換が急務であることが取り上げられた。経営者が高齢化し、次世代への継承が進まない現状に対し、補助金制度を活用しながら支援を行う方向性が示された。さらに、小規模な産業団地を整備し、地元企業の活性化を目指す取り組みが言及された。
教育分野では、五感に訴える教育が重要視された。入江町長は「体験が子どもたちの成長に役立つ」とし、地域資源を活用した教育活動の充実を図る意向を示した。具体的には、地元の文化や自然を生かした体験学習が計画されている。
感染症対策としては、インフルエンザワクチン接種が進められ、年齢層別の接種状況が報告された。今後の経済状況についても、懸念が表明され、新たな経済支援策が呼びかけられた。また、ふれあいタクシー制度の見直しや利用促進策についても意見が交わされた。
このように、多角的な視点から行われた質疑応答では、地域医療の充実や商工業、教育政策の重要性が再確認された。町民生活の向上を目指すため、今後も様々な施策が計画されている。