令和6年6月12日に開催された神石高原町議会では、地域の人口減少対策や教育支援が議題に上がった。
特に人口増加についての議論が盛んであり、小川善久議員は、地域活性化のために外国人の定住促進を提案した。この提案に対して、町長の入江嘉則氏は、外国人労働者の増加と町内に居住する外国人の確認を行っていると述べ、今後の施策に取り組む意向を示した。
また、油木高校への通学支援についても言及され、公共交通機関の減少が生徒の通学に影響を与えている現状が取り上げられた。特にクラブ活動や模擬試験参加時の通学方法に対する支援が求められており、教育長の矢川利幸氏は、スクールバスの利用についての検討が行われていると答弁した。
議会の一環として、黒い雨の施設である志麻利の活用についても話が及び、この施設の歴史的価値を生かしつつ、地域振興に貢献する方針が示された。町長は、断続的な老朽化問題に触れ、施設の将来活用についても関係者と協議を進めていることを明言した。
さらに、防災対策についても重要視され、自然災害への備えを強化するため、防災アドバイザーの導入や気象予報士との連携を検討する考えが示された。この中で、特に近年の線状降水帯による豪雨災害に対する警戒心が強まっており、気象防災アドバイザーを活用し、地域の防災力強化に取り組む意向が表明された。
子どもにやさしいまちづくりに関する議論も活発であり、町が子ども権利条例に基づき、子どもたちの声を反映した政策を提案していく方針が提示された。教育長は、地域の自主防災組織との連携を強化し、子どもたちが安心して成長できる環境整備の重要性を訴えた。
このように、神石高原町議会では、地域の未来を見据えた多様な施策が議論されており、特に人口増加と次世代育成に力を入れる姿勢が強調された。