令和3年度第8回神石高原町議会定例会が12月3日に開会した。新庁舎での開催は初めてで、町長の入江嘉則氏は、新しい環境での議論を期待した。
依然として続く新型コロナウイルスの影響に触れ、入江氏は感染者数が減少しているものの、オミクロン株の出現に懸念を示した。議員たちは引き続きの協力を促し、必要な場合には臨時会の招集を検討する意向だ。
本定例会では、議案として総額約135億円の補正予算を提案しており、コロナ対策を中心としたさまざまな支出が計上されている。岡山県の支援を受けた自然公園等の管理運営や、子育て世代への特別給付金などもその一部である。
特に注目されるのは、子ども食堂の設置に関する議案である。子育て応援課長の赤木まゆみ氏は、フードバンクに登録している40世帯120名を対象に、週1回の子ども食堂の運営を提案。運営場所は町内のレストランで、地域のニーズに応じて柔軟に対応し、利用者の声を反映させる意向だ。
さらに、多くの議員からはこの子ども食堂事業の効果や交通手段の整備について質問があり、運営にあたる課長は「利用者がアクセスしやすい環境作りに努める」と答えた。市内の交通手段や距離の問題も考慮され、地元からの意見も取り入れた運営方法が検討される。
これらの施策に対し、議員たちは多様な視点から意見を交わし、町民へのより良いサービス提供に向けての実行を確認した。今後の定例会では、各議案の詳細な審議が行われ、町民の期待に応える政策が展開されることが望まれる。