令和4年度福山市第6回定例会が12月7日に開催され、市の各種補正予算が議題となった。この会議では、令和4年度福山市一般会計補正予算など全29件が審議され、重要な経済施策の内容が明らかになった。
特に注目すべきは、羽田俊介議員が取り上げた「世界バラ会議福山大会」についての課題と展望だ。羽田議員は、アデレードでの視察経験を基に、次回のホストシティーとしての自市のPRの重要性を訴えた。枝広直幹市長は、「戦災復興と平和の象徴である本市のばらを世界に発信する絶好の機会と考えています」と語り、さらに「今後、国際イベントを通じ地域活性化を図る上で、バラの魅力を多くの人に伝えていく」との方針を示した。
羽田議員は、日本の文化を反映した地域の特色に触れつつ、参加者が市民と交流し、ばら栽培を通じて相互理解が深まることを期待しているとし、市民との共創を強調した。また、彼は地元住民の関与による運営が、当大会の成功に不可欠であることを述べた。市長は、文化的側面を重視し、各種プログラムを通じた市民の参加を促進するよう目指すとしている。
次に、マイナンバーカード交付の進捗状況についても議論が交わされた。市民部長は、交付率が52.1%に達し、特別な取り組みとして出張申請の強化を図っていると説明。これに伴い、出張申請時の効率を図るため、別々の手続きが必要であるとの意見もあり、将来的な改善の余地があるという見解が示された。また、マイナンバーカードが健康保険証としても利用可能となり、国による普及の意義が伝えられた。
全体を通じ、市民参加の意義が指摘され、地域との協働が今後の施策の鍵であることが共有された。特に、若年層への支援の取り組みや精神障害者への対応が多角的に取り上げられ、包括的なサービス提供が期待される会議であった。市長は、自市の状況を踏まえつつ、市民が手に取るほど親しみやすい広報を目指していくと強調した。