令和2年第4回福山市議会臨時会が7月16日に開会した。
議会では、令和2年度の福山市一般会計補正予算及び病院事業会計補正予算が主な議題に上がった。市長の枝廣直幹氏は、新型コロナウイルス感染症や豪雨による災害の影響を考慮し、安定した市民生活を守る取り組みを行っていると強調した。
コロナ禍による影響は依然として深刻で、特に製造業では厳しい状況が続く中、補正予算は感染拡大防止と社会経済活動の再開を支援することに重きを置いている。市長は、感染防止策として、希望者全員にPCR検査を実施し、インフルエンザ予防接種を促進する方針を示した。また、COVID-19対策ガイドラインの策定も行い、一層の社会的安全の確保に努めると述べた。
具体的には、CCUなどの医療体制を強化し、保育所や学校の換気設備の整備も行う。市民病院では、ECMOやPCR検査機器の整備を進め、重点医療機関としての役割を果たす。
さらには、市民への生活支援も重要視され、一人親世帯への緊急応援金支給や、ドメスティック・バイオレンスに対応する施設の設置も計画されている。コロナ禍でのストレスを軽減するために、介護用品の支援や教育機関の機器拡充も行われる。
中小事業者への支援策も含まれ、ビジネス環境の改善に向けて産業支援コーディネーターを活用することが提案された。また、観光産業やイベント業界に向けた補助制度も検討され、地域経済の回復に寄与することを目的としている。
市長は、県内の道路占用規制緩和に伴い、市の支援策を使って地域のにぎわい創出を図る意向を示した。最終的に、議会での提出された予算は合算して27億3591万2000円に達し、これにより、安定した市運営を続けられるとした。
この臨時会は7月17日までの2日間となり、引き続き議論が続けられる予定である。