令和3年第5回福山市議会定例会が2021年9月14日に開催され、重要な議案が多数審議された。市の財政状況や新型コロナウイルス感染防止策、さらには福山市の未来を見据えた施策についても多くの議員から意見が交わされた。
議程の中では、令和2年度の病院事業会計、公共事業や水道事業、下水道業といった決算に関する議案が取り上げられた。特に、病院事業については、コロナ禍における正確な財務管理が求められるとして、議長(小川眞和)のもと、議員からの質疑が続いた。例えば、福山市病院事業管理者・高倉範尚氏は、コロナによる影響が医療事業の運営に与える影響について説明し、資金面での持続可能性を強調した。
また、議員の中では、福山市の経済支援策についても精力的な意見があった。特に、飲食店や観光業など、コロナの影響を受けやすい業種の支援が求められた。経済部長・藤井信行氏は、緊急事態宣言に伴う支援策や、特に繊維関連業者に向けた売上回復応援金について説明し、今後も中小企業を支える施策を強化していく旨伝えた。
一般質問の中では、新型コロナウイルスに対する市内の経済状況や、疫病拡大防止策の効果についても語られた。議員の一人は、ウイズコロナにおける経済活動への影響と、デジタル技術の進展を踏まえ、調査結果の活用の重要性を強調した。経済部は今後、デジタル化の支援も含め、経済活動を促進するための取組みを強化する方向性を示した。
一方、自主防災組織や地域コミュニティの重要性も再確認された。多くの議員からは、地域の絆を強化し、災害に強いまちづくりを進めるための具体的な連携策の必要性が訴えられた。市長においても、この姿勢を支持するとともに、各地域での市民参加の促進が必要であることを述べた。
さらに、福山城築城400年記念事業としての施策も視野に入り、歴史的な観点からも福山市の魅力を高める施策が期待されている。市議会では市民の期待を背負い、地域の特色を生かしたさまざまな事業展開が進められることが望まれる。