令和5年度の福山市議会定例会が開催され、補正予算案や市民サービスに関わる重要な議題が議論された。
この日の会議では、一般会計補正予算についての報告が行われた。
吉岡美紀市長はこの予算が、原油価格や物価高騰への対応として重要な施策であることを示し、市民生活を守るための具体策を強調した。具体的には、介護サービスや教育現場への支援が計上されており、中でも特に低所得世帯への給付金が話題に上った。この給付金は、生活の安定を図るための重要な施策とされ、全会一致の賛成で可決された。
また、福山市立常金丸小学校の校舎移転についても報告された。この改築により、耐震性が向上し、快適な学習環境が提供されると期待されている。文教経済委員会の宮本宏樹委員は、移転改築に伴う交付金の活用についても言及し、進めるべきと述べた。全員の賛成を得て、こちらも無事可決となった。
さらに、公共施設の管理に関して複数の指定管理者が提案され、審議が行われた。議員からは「管理が適切に行われているか、透明性を持たせる必要がある」との意見も出たが、各管理者の提案は基本的に了承された。
世界バラ会議に向けた基金の設立についても話題となった。安原洋子部長が報告を行い、福山市の持続可能な地域づくりを見据えた内容であり、協働のまちづくりを促進する点で意義があると評価された。
医療関連でも、福山市民病院に関する条例改正が承認され、職員駐車場の使用料金の見直しや、老朽化した施設の統合についての議論が進められた。これに対して、無所属の三好剛史議員は「市民に負担を強いるべきではない」として反対の立場を表明したが、最終的には採決で多数決により可決される。
このように、福山市議会は重要案件を滞りなく処理し、今後も市民サービス向上に向けた取り組みを継続させることを表明した。