令和5年6月12日、福山市議会が開会し、多岐にわたる議題が討議された。この中で特に注目されたのは、賠償金額に関する専門的な報告や、福山市の財務状況についての説明であった。
議会ではまず、議長の熊谷寿人氏が開会を宣言し、出席した議員数が34名であることが確認された。続いて行われたのは、会議録署名議員の指名で、宮地毅議員と石岡久彌議員が選ばれた。
続いて会期が決定され、定例会は6月29日までの18日間とされた。これに続いて、報告事項に移り、損害賠償の案件が取り上げられた。総務課長の新延浩二氏が、昨年から本年にかけての小学校での事故や契約解除に伴う賠償について説明を行った。この件では、専門的な視点からの説明により、議員らが丁寧に質疑を行い、意見を交わした。質疑はなく、報告は承認された。
また、令和4年度の各特別会計に関する繰越明許費の報告も行われた。吹抜友磯財政課長が、一般会計における繰越額339億2217万円や、都市開発事業特別会計の繰越額108億109万5000円など、具体的な数値を示しながら報告した。この報告に対しても、質疑の時間が設けられたが、こちらも特に疑義は提起されなかった。
福山市の土地開発公社及び芸術文化財団、スポーツ協会に関する報告も行われ、各団体の財務状況や事業経営について説明があった。例えば、福山市土地開発公社においては、2022年度の純損失が1864万67000円であるとの報告がなされ、経営状況に関する議論が期待されている。
議題は次第に補正予算案へと移り、近年の物価高に伴う給付金支給や支援事業の展開について、市長の枝広直幹氏が具体的な方針を述べられた。市民生活を支えるための新たな施策が今後展開される見込みである。
最後に、日程第25の市道路線認定に関する議案までが扱われ、今後の議論は後日に譲られる形となった。次回の会議は6月19日午前10時から開催される予定である。