2020年5月13日、福山市議会は臨時会を開催した。
議題は複数の補正予算や所管事務の報告などだった。特に議第75号令和2年度福山市一般会計補正予算が重要なテーマとして扱われ、予算特別委員会の委員長である大田祐介議員がその内容を報告した。新型コロナウイルスの影響を受けての予算であり、国の緊急経済対策に呼応する形での補正であることが強調された。
具体的な額としては、歳入歳出予算にそれぞれ515億505万6000円を追加し、合計で2252億9505万6000円となる見込みだ。この予算には特別定額給付金や感染拡大防止策関連の経費が含まれており、市民生活の安定を図るための支援策として位置づけられている。大田議員は、「ウイルス第2波を想定し、感染症対策を強化する必要がある」と述べた。
また、公明党や共産党など、さまざまな会派からも質問や賛成意見が寄せられた。共産党からは、「新型コロナウイルスの影響下で経済的支援が不可欠」だとの意見が示され、国に対しさらなる財政支援を求める姿勢が見られた。
中には、医療機関への支援を求める意見もあり、特に新型コロナウイルス感染症患者への対応が重要視された。市民病院の医療体制を強化するため、予算案に5530万円が盛り込まれていることも付記されている。
議会では、すべての委員が原案に賛成する意見を表明し、賛成多数で原案が可決された。これにより、福山市は新型コロナウイルスに対応するための具体策を今後進めていく意向を示している。
また、本臨時会では、所管事務の調査についても話し合われた。これには福山市立大学の運営や交通安全策、男女共同参画に関する事項が含まれている。議会運営における透明性を確保するため、閉会中も調査を継続することが決定された。
このように、福山市では新型コロナウイルス感染症に対する支援体制を整え、必要な予算を確保して市民の生活安定に貢献する姿勢が鮮明である。今後の施策がどのように展開されるか、引き続き注目が必要である。