福山市議会は12月7日、令和2年第6回定例会を開き、様々な議案を審議した。
まず、枝廣直幹市長が新型コロナウイルスに関する本市の状況を報告した。感染者は11月24日以降、連日のように確認され、11月29日には1日の最大感染者数は12人に達した。この期間中、クラスターも2つ発生。市長は、「引き続き感染防止策の徹底を」と呼びかけた。
市内の病院には現在30人が入院中であり、厳しい状況が続いている。市長は、基礎疾患がある高齢者の重症化に注意が必要であると述べ、医療機関との連携を強化する方針を示した。また、県と連携し、軽症患者の宿泊療養施設の設置を進めていく趣旨を述べた。
次に、様々な補正予算に関連した議案が次々に審議された。福山市一般会計に関しては、6月の時点での予算編成が行われ、実質的に30億円の赤字が予測されている現状が話し合われた。部門別には、特に社会保障費や災害対策に注目が集まった。
熊谷寿人議員が行った一般質問では、予算編成方針について市長に質問。市長は、厳しい財政状況でも市民生活への安心を重要視し、コロナ禍の影響を受けた業種への支援を強調した。市税の減少は約70億円に達し、収入の確保が最大の課題であると述べた。市長の今後の施策としては、デジタル化による業務のスムーズ化が上がり、特に地方交付税の動向を注視している。
また、地域活性化会議や市政モニターの取組についても言及され、地域課題を捉える重要性が確認された。同会議では、地域の人々の声を反映した政策作りが進められる予定であるという。地域特性を把握するため、各種イベントの開催や地域動向を常に確認することが重要との指摘もあった。
最後に、明王院についても議論が行われ、本市の観光資源としての活用や教育施策との連携の必要性が述べられた。明王院は来年700周年を迎えるが、その普及のための方策や協賛事業に関しても市は引き続き取り組む意向を示している。