令和3年第1回福山市議会定例会が3月5日に開催された。議事日程には、予算案の審議が中心となる39件の議案が提出され、市民生活に直結する重要な利益に関する事項が議論された。特に注目すべきは、令和3年度の福山市一般会計予算に関する審議であった。これに関連して、さまざまな議員が市民の生活や福祉、教育関連施策について意見を述べ、予算の配分の合理性やその必要性について鋭い質問を投げかけた。
市長の枝廣直幹氏は、令和3年度の一般会計予算案について次のように説明した。市では、コロナウイルス対策や道の長寿命化補修、地域福祉の充実などを主眼に予算案を策定したという。特に、感染拡大防止に向けた取り組みとしては、保育所や小中学校への衛生用品整備が挙げられた。また、同市では中小企業への支援強化も図り、売上減少の影響を受ける業者への応援金を設ける予定である。
感染症対策は市民の関心を集める一方で、他の重要な計画や施策の実効性も問題視されている。例えば、連石武則議員はコロナ禍における新しい生活様式について質問を行い、安全な保育環境を維持する為の具体策を市に求めた。市長は、保育施設における感染症防止策を徹底しつつ、教師が子どもと接する機会も確保する方針であると発表した。
また、福山市立大学の法人化やその運営方針についても議論が交わされ、構想の中で明確な行動計画が求められた。手数料条例や特別会計の改正案にも注目が集まり、透明性のある運営が市民にとって必要であるという意見が相次いだ。議会には多くの市民も傍聴しており、活発な意見交換が行われていたことが印象的である。
この福山市議会定例会では、今後の施策が市民のニーズに十分応えられるのか、注視が必要であると共に、議会での議論を通じて施策の見直しも行われることが期待されている。特に予算案においては、各項目が市民生活の質向上に寄与するものであるかが重要な観点である。