令和元年5月13日、福山市議会では副議長選挙に関する全員協議会が開催された。
まず、熊谷寿人議員が所信表明を行い、福山市議会基本条例に基づく議会の活性化に取り組む意向を示した。彼は、近年続いている豪雨災害への対応や少子高齢化、制度改正など、市民の生活に直接影響を与える多くの課題に対し、議会の責務が重要であると強調した。市民に開かれた議会運営を実現し、議長の政策を支持しつつ、議会報告会の充実を図る考えも示した。
次に、土屋知紀議員が所信表明を行った。日本共産党の党員である土屋氏は、市民にとってより身近で透明性の高い市議会を目指す決意を示した。彼は、安倍政権が生む格差や貧困の状況に触れつつ、議会が果たすべき役割の重要性を再確認した。さらに、憲法の精神に則った行動規範を掲げ、特に市民との対話を重視する姿勢を強調した。
具体的な提案内容としては、まず、傍聴しやすい議会日程の検討、次にケーブルテレビやインターネットを含む議会中継の導入を提言した。さらに、議員への資料提供の早期化、多様な市民の意見を反映するための取り組み、そして議会のチェック機能を果たす意義についても言及した。土屋氏は、これらの施策を議長と協議しながら進めていく方針を示し、議会の透明性向上に努めると述べた。
両議員はそれぞれの視点から、市民の信頼を得るための議会運営を重視し、選挙に臨む意義と目指す方向性を明確にした。この日の協議会は、福山市議会の今後の指導者を選ぶための重要なステップとなる。議長の早川佳行氏は、所信表明の終了を宣言し、全員協議会は散会された。