令和２年関市議会第１回定例会が開催され、さまざまな議案が審議された。特に関心を集めたのは、関市国民健康保険税の引上げに関する議案である。この引上げについては、消費税の増税や新型コロナウイルスの影響もあり、市民の生活に大きな打撃を与える可能性が懸念されている。
議案第８号では、国民健康保険税が引き上げられ、保険税収調定額ベースで2.5％増加し、被保険者１人当たり8.0％増の負担が求められる。一般会計からの法定外繰入れを増やすことが求められる一方で、財源不足についても対策が必要であるとされる。
日本共産党の小森敬直議員は、議案に対する討論で国民健康保険の引上げに反対の立場を表明した。特に、昨年の消費税増税や新型コロナウイルスの影響が市民の経済状況に与える影響を指摘し、今こそ負担軽減策に注力すべきであると提案した。税率の引上げにより、社会保障の充実は求められるが、国保税の高騰が市民生活を圧迫することにつながるのではないかと懸念される。
また、議案第６号、および第９号に関する条令改 正や、その他の補正予算案についてもさらに議論が行われ、全ての議案が可決される運びとなった。特に、福祉事業所等における使用料の減額については議論が紛糾し、使用者負担を考慮した慎重な見直しが必要であるとの意見も見られた。
予算についても厳しい財政状況の中、見直しとともに、市民の意見を取り入れることが求められている。市長の尾関健治氏は、今後の市政運営において、議会の意見を尊重し、必要な施策を積極的に進める考えを示した。市民生活に寄り添う政治が今後の大きな課題となる。今回の定例会を通じて、議会の役割と市政への関心が一層高まったことは、非常に意義があるといえよう。