令和2年12月9日、美濃加茂市議会では、市政一般に対する質問が行われ、市民の生活を支えるさまざまな課題が議論された。
特に注目を集めたのは、近年増加している児童虐待の問題であり、議員らはこの深刻な社会問題に対する具体的な対策について質問した。美濃加茂市の家庭児童相談室には、ここ数年で相談件数が著しく増加しており、平成26年度の14件から令和元年度には30件へと倍増した。相談の内容には、身体的虐待や精神的虐待、さらには育児放棄などが含まれ、子供たちの安全を確保するための取り組みの重要性が強調された。
また、教育機関での保健室の役割も再考され、養護教諭が多様な相談に応じている現状が紹介された。心の健康に配慮しつつ、子供たちが自らの問題を抱える相談が多い中、リモート学習が普及する中でオンラインカウンセリングの必要性も述べられた。
さらに、町内の農業振興についても質問があり、特に後継者不足や耕作放棄地の問題が取り上げられた。市は、農業ビジョンの策定を進めつつ、地域住民との連携を強化し、地域の活性化に向けた取り組みを行なっていく意向を示した。サテライト拠点については、それぞれの地域で課題を解決するための機能強化が重要であると語られ、地域の活動を支援するための職員配置についても言及された。
議会での質問を通じて、議員らは地域のコミュニティ活性化の重要性を再確認し、今後の施策に期待を寄せた。市民が安全に暮らしやすい環境を作るために、さまざまな施策を継続的に進めていく必要性が強調された。特に、実行可能な施策を一つ一つ実現していく姿勢が求められている。