令和5年6月21日、美濃加茂市議会では、第2回定例会の議題に対して多様な意見が交わされた。様々な議題が提起された中、特に自治会の活動に関する問題が多くの関心を集めた。自治会活動は地域コミュニティを支える重要な基盤であるが、役員の成り手不足や高齢化により、その機能が揺らいでいる。特に、自治会加入率の低下が深刻であり、多くの自治会では解散や活動の休止が検討されているという。
坂井文好議員は、コロナ禍以降の社会変化を踏まえ、自治会活動の軽量化や、まちづくり協議会との連携の重要性を強調した。さらに市の対応として、自治会への依頼事項の見直しや、地域活動の組織化を図る必要があると述べた。自治会に求められる現実的な期待を論じ、新たな地域活性化の枠組みを模索する必要があるとし、市役所側にも新たな施策の検討を促した。
また、ごみ収集に関する議論もあり、ごみ集積所の管理が自治会に依存している現状を指摘しました。特に高齢者にとって、遠い集積所までの移動が大きな負担となり、非加入者に対する負担感も問題視されています。
近隣住民による有償の管理人の設置や、常設のごみ収集センターの設立など、新たなごみ収集方法の導入を求める声もありました。今後、市は市民が快適に生活できる環境整備に向けた取り組みを強化する必要があるとされ、全議員から様々な意見が寄せられました。
最後に、堂洞城の復元についても議題に上がりました。堂洞城は美濃加茂市の歴史を物語る重要な遺跡であり、その復元計画には市民の期待が寄せられている。しかし、具体的な遺構が存在しないという現実から、文化財に指定することは難しいとされている。市は、歴史資源の継承という視点から、今後も富加町と連携して取り組んでいく姿勢を示した。
しかし、これら全ての問題に共通しているのは、市民とのコミュニケーション不足であり、行政が市民の意見をいかに取り入れ、地域社会の活性化に寄与するかが問われている。