令和3年9月9日、美濃加茂市議会の定例会にて、市政一般に対する質問が行われました。特に注目を集めたのが不登校対策で、教育長の日比野安平氏が現状を報告しました。
教育長によると、市内での不登校児童の実態は複雑で、特に家庭環境に起因する問題が多いという見解を示しました。具体的には、約85%が生活リズムの乱れや遊びによる影響とされ、学業の不振や友人関係の問題は相対的に少数派であるとのことです。教育委員会は、あじさい教室を通じて特別支援を行い、通室する児童の中には、個別学習が望まれる子供もおり、教師との密な連携が有効とされています。
次に、あい愛バスの利用促進についても報告がありました。市民の交通手段として重要な役割を果たすあい愛バスは、特に高校生が多く利用するなどの傾向が見られます。市はバス停の増設や利用者の声を反映させたダイヤ改正を検討しており、さらなる利便性の向上に取り組む方針を示しました。特に、今後の課題としては鉄道との連携を強化し、通勤・通学に適したルートの設計が重要とされています。
さらに、防災ラジオの普及についても議論されました。健康福祉部の藤井宗裕氏は、防災ラジオの貸与率が約8.5%と低い現状を踏まえ、今後は地域住民へのプッシュ型貸与を実施する計画を述べました。また、効果的な防災訓練を通じて、ラジオの重要性を伝える体制を強化していく意向を示しました。
最後に、市道森山321号線に関する維持管理問題も浮き彫りとなりました。長さに応じた市の管理箇所と県の管理箇所の区分けがあり、未整備の場所は地元住民による草刈りの手間が生じていることから、今後の改善策が求められています。特に、堤防の草刈りについて非効率的な運用が指摘され、河川管理者である県との連携強化が必要とされています。
このように、さまざまな議題が取り上げられ、市民生活に密接に関連する交通手段や教育支援、災害対策の向上が図られようとしていることが伝えられました。