令和5年6月の棚倉町議会定例会が開催された。この会議では、通級指導教室の設置や企業誘致、観光振興など多岐に渡るテーマが議論された。特に、通級指導教室の必要性や設置展望についての発言が目立つ。教育長の荒川文雄氏は、特別支援教育の重要性について強調し、通級指導教室を設置するための教員派遣を県に要望したと説明した。
具体的には、令和5年4月に提出された要望書では、東白川府内の中学校に通級指導教室を設置するための要望が確認されている。通級指導教室の設立は、生徒の個別支援を強化する狙いがある。
また、棚倉中学校の新入生で通級指導が適当と判断された生徒3人については、通常学級で授業を受けているが、学校は空き教室を活用し、様々な学びの場を設けて対応している。教育長は通級指導教室が児童の個に応じた指導を行うことを重視しているが、設置にはさらなる支援体制が求められるとした。
さらに、企業誘致について町長の湯座一平氏は、起業・創業支援事業としての補助金を設けたことを述べ、最大100万円の補助が得られる制度を紹介した。募集した企業は、町外からも応募があることが見込まれている。特に、サテライトオフィス設置事業については、まだ具体的な問い合わせはないものの、町としては新たな誘致活動に期待を寄せている。
観光施策については、地元の特産品や観光スポットをアピールするスタンプラリーや町独自のイベントを積極的に実施し、交流人口の増加を図る意向が示された。特に、近隣の観光イベントへの連携や協力が重要であり、地域と協力して観光資源の活用を模索していく予定である。