令和6年棚倉町議会定例会が令和6年3月6日に開かれ、主要な予算案が議題に上った。
本会議では、今年度の一般会計予算として、総額75億6,000万円が計上され、前年度比8.3%の増となることが示された。総務課長の松崎秀昭氏は、歳入の状況について「町税や地方交付税の減少が見受けられますが、県からの支出金の増加があり、全体としては前年度比で増となる見込みです。」と説明した。
歳入の内訳では、特に地方交付税が18億8,657万円で、前年度比0.3%の増を記録していることが注目された。このため、町の主要施策に必要な財源が確保される見込みだ。
続いて、国民健康保険特別会計予算について、住民課長の近藤和幸氏は「歳入歳出それぞれ12億2,003万円に定める見込みで、前年比2.4%の減となります。」と述べ、県からの補助金に依存する部分が依然として存在することを示した。
後期高齢者医療特別会計予算は、歳入歳出合計が1億6,106万6,000円、前年比3%の増とされた。一方、介護保険特別会計予算では15億4,908万2,000円、前年比2.3%の増を見込み、保険サービスの維持が検討されている。
さらに、上下水道事業会計予算についても議題に上がり、上水道の給水人口が1万2,152人、給水戸数は4,817戸と報告された。主な設備投資では、重要な配水管の更新が計画されている。
全体として、多数の予算案が語られる中で、藤田智之議員を委員長とする特別委員会の設置が決定され、各議案は付託される形となった。議長の佐藤喜一氏は、すべての質疑を省略することを提案し、異議なしとの判断を受けた。議会は、関連予算が適切に審査されることを期待している。