令和6年6月14日、棚倉町議会は定例会を開催し、食料自給率向上や町の住宅政策に関する重要な議題が審議された。
最初に菊池忠二議員が一般質問を行い、町の健全な財政運営に影響を与えるルネサンス棚倉の運営方針について政府の支援策を求め、町民意見の聴取の必要性を訴えた。町長の湯座一平氏は、ルネサンス棚倉の改修や運営方法の見直しについて、町民の意見を随時共有しながら進めていく姿勢を示した。
次に藤田智之議員が、棚倉町の人口減少問題について取り上げた。町長は、若年女性人口の減少を懸念し、現在の婚活事業やDXを活用した移住促進策の重要性を強調した。また、人口予測に基づく施策の策定についても、今後の振興計画で検討していく意向を示した。
続いて藤田議員は、教育環境の充実についても言及。昨年度の全国学力テスト結果に基づく課題が浮き彫りになり、教育長の荒川文雄氏は、学力向上のための施策を検討中であることを報告した。特に、学力チェックの結果公表については慎重であるべきとしつつも、必要な情報は適時保護者に通知されるとした。
また、熱中症対策についても包括的に議論され、町内の公共施設や学校における取り組みが確認された。町長は、熱中症の危険性を広く周知する施策が必要とし、県と連携した「ふくしま涼み処」などの取り組みを新たに始める方針を示した。
最後に、建設経済常任委員会から提案された「食料自給率向上を政府の法的義務とすることを求める請願」及び意見書が全会一致で採択され、農業の重要性が再認識された。