令和4年棚倉町議会定例会が3月10日に開催された。
本会議では、令和4年度の各種予算案が議題に上がった。特に一般会計予算では、歳入歳出それぞれ66億6,800万円が計上されていることが伝えられ、総務課長の小林弘氏は、その詳細な内訳について説明した。
歳入の中では、町税が対前年度比1.5%増で18億5,414万4,000円、地方譲与税は11.8%増の8,291万7,000円となる見込みだ。さらに、地方消費税交付金は前年比10.6%増の3億4,563万8,000円の増加が見込まれている。また、寄附金は113.7%増の1億7,100万6,000円が計上される。
歳出の面では、民生費が対前年度比2%増の15億8,289万7,000円、教育費は12.9%増の8億6,489万2,000円と、公的支出が前年よりも増加することがわかる。特に農林水産業費については、68%増の5億5,345万6,000円が計上されており、この分野への投資が重視される姿勢が伺える。
続いて、国民健康保険特別会計予算についての説明が行われ、歳入歳出総額は13億5,779万8,000円と報告された。これは前年に比べ5.4%の増加となる。住民課長の原博行氏は、主な歳入として県からの補助金が計上されていると述べ、特に保険給付に要する費用の国からの交付金の重要性を強調した。
介護保険特別会計予算は歳入歳出それぞれ15億1,512万円、後期高齢者医療特別会計予算は1億5,125万3,000円とされており、全体的に高齢者福祉に向けた資金が計上されている。
また、ウクライナ情勢を受けて、発議第1号としてロシアによる侵攻に抗議する決議も可決された。発議を行った藤田光子議員は、国際社会の結束が必要な時期であるとの認識を示し、ウクライナ支援の重要性を言及した。
本日の議会での議案及び決議は、棚倉町の行政運営における透明性と関与を示すものであり、今後の施策に向けた重要な一歩となることが期待される。