令和2年6月12日、棚倉町議会が定例会を開催した。
この日の議題の中で、新型コロナウイルス感染症対策とルネサンス棚倉の運営が特に大きな関心を集めた。
まず、新型コロナウイルスの影響について、町長の湯座一平氏は「感染拡大が経済や町民生活に与える影響を重視し、特別定額給付金を含む独自施策を実施している」と述べた。町民からの申請状況は4,830件で、既に4,745件の振込みが完了している。この対応に対し、鈴木政夫議員は「一回の支援では十分でなく、家賃助成など継続的な支援が必要ではないか」と強調した。その意見に対して、町長は「国の動向を見ながら、引き続き検討する」と応じた。
次に、ルネサンス棚倉の運営については、毎年赤字が続いており、現在の運営方式を見直すべきとの意見が出た。議員たちは、地域活性化の観点から民間企業と提携する選択肢も検討すべきと方向性を示した。
また、タクシー券制度について、利用者数といった現状の確認が求められ、「不公平感が生まれている」との声も上がった。町長は「既存のルールに基づいて運用したい」と回答したが、議員たは「状況に応じた柔軟な対応が必要」と述べた。
町営住宅の管理に関しては、耐用年数を超える住宅を含め、適切な維持管理が必要であり、担当課は定期的な草刈りを実施していると説明したが、具体的な改善策について質問が続いた。特に、空家の草刈りは年2回の実施がされているものの、雑草やゴミが残っており、迅速な対応が求められた。
最後に、各行政区からの要望・陳情については、その保管と進捗状況の報告が求められ、要望に対しての明確なフィードバックが地域の信頼感を醸成する重要性が指摘された。今後、町はその取り組みを強化していく必要があるとの意見が多かった。