令和3年3月5日に開催された白河市議会定例会において、市民の健康と福祉に対する様々な施策が討論された。特に注目を集めたのが、新型コロナウイルスワクチン接種に関する取り組みである。
柴原隆夫議員は、ワクチン接種に関して、接種時期や方法、高齢者に対する優先接種の考え方について質問した。これに対し、伊藤公一保健福祉部長は、接種券を65歳以上の高齢者に3月下旬から郵送し、接種は4月下旬から始まる予定であることを明らかにした。また、接種者数が限られる場合についても、高年齢順などの公平な配分を検討する方針を示した。
さらに、柴原議員は、地域ごとの接種体制や接種会場の確保に関連する模擬訓練の必要性を強調した。伊藤部長は、模擬訓練を通じてスムーズな接種を図る考えを示した。
高齢者施設での感染拡大に関しても、伊藤部長は、特別養護老人ホームなどにおいてPCR検査を実施する方針を説明した。柴原議員は、より広範な検査実施と感染拡大の防止策を要求し、施設職員への検査も重要であると指摘した。
また、コロナ禍の避難所開設に関する議論も交わされ、邊見正則市民生活部長は、災害時における迅速な応急対応が必要であることを述べた。特に、昨年の地震を踏まえた準備状況や今後の訓練の重要性が強調された。
議会では、さらなる質疑応答が行われ、複数の公民館施設の統合及び維持についての議論も行われた。施設の老朽化に対する対策として、総務部長や教育長が今後の整備計画を説明し、地域密着型の公共施設の重要性を強調した。また、中央公民館の借地契約についての質疑にも答弁がなされ、長期的な展望が求められた。