令和2年9月15日に開催された白河市議会定例会では、地域経済の回復や新型コロナウイルスに関する支援策が一層の関心を集めた。市議会では、北野唯道議員が新型コロナ後の経済回復策について質問し、鈴木和夫市長は、非常に困難な状況であると認識しつつも、国や県が提供する支援策の具体例を挙げながら地域経済の支援に努める姿勢を強調した。
市長は、特に中小企業の事業継続を支援する施策として家賃補助や持続化給付金、雇用調整助成金を挙げ、既に多くの事業者が申請している状況を示した。また、県と連携した支援策として、つなぎ融資や信用保証料の補助、割引クーポンの全世帯配布を通じた地域経済の全体的な維持を目指す考えを示した。市長は、地方が持続的に発展していくためには、各事業者が抱える課題にも取り組む必要があるとし、特に事業承継や先端技術の導入にも力を入れる方針を述べた。
市内の観光資源を連携したPR活動や地域の特産物を際立たせる取り組みも重要視されている。市の観光関連イベントや新たな情報発信の計画は、今後の観光客誘致に寄与する可能性が期待されている。特に、渋沢栄一の大河ドラマ放送や、東北DCキャンペーンと合わせて小峰城や南湖公園を訪れる観光客の増加を狙っているとのことだ。
成人式に関しては、参加者の名簿確認やソーシャルディスタンスの確保、保護者入場の制限が行われる予定であり、インターネットによるライブ配信の準備も進めている。市は市民が参加できる形を模索し、すべての新成人が記念すべき日を迎えられるよう配慮している。さらに、定期予防接種の重要性についても認識され、予防接種率向上の施策を進めている。
全体として、白河市は地域経済の回復と観光振興、文化活動の再活性化に向けた具体的な施策を検討し、実施している。市民参加型のイベントや活動への呼びかけが、アフターコロナに向けた大きな鍵となるとの意見も聞かれた。市は今後も市民との連携を重視し、施策を進める姿勢を示している。