令和4年3月白河市議会定例会が開催され、さまざまな議題が取り上げられた。
特に、観光行政についての議論が活発であった。吉見優一郎議員は、白河の地域振興を図るため、観光行政の整備が急務であると指摘した。市内の観光名所である白河の関や、関の森公園などの活用を進め、地域の資源を活かした観光振興が必要と強調した。これに対して、鈴木和夫市長は、白河の観光振興計画の進捗を報告し、今後も観光資源の磨き上げと、地域の歴史や文化を生かした取り組みを継続する意向を示した。
続いて、道路行政の中では、国道294号バイパスの整備が取り上げられた。歩道整備の現状に関して、吉見議員は歩行者の安全確保を求め、特に高齢者や子供の通学路に配慮した整備が必要と訴えた。これに応じて、唐橋薫建設部長は、県や市としての対応を説明し、早急に修繕を進めると述べた。
教育施設についても大きな話題となった。武道館の耐震補強工事について、水野谷茂教育部長が進捗状況を報告し、年度内の完了が見込まれるとのこと。また、白河第三小学校の床の改修計画についても言及され、教室環境の改善が期待される。
農業政策に関する議論は、持続可能な農業の推進と米価の下落対策も重要なポイントであった。菅原修一議員は有機農業への取り組みについて質問し、齋藤稔産業部長が具体的な事業内容を説明した。米価下落については、地元農業の存続を危惧する声が多く寄せられ、米生産者への支援が求められている状況である。
地域の防災対策も重要視されている。邊見市民生活部長が自主防災組織の設立状況とその役割について説明し、地域防災力の向上に向けた行政の取り組みを述べた。
男女共同参画社会の推進では、大木絵理議員が家事分担に関する新規事業について質問し、市は子育て中の家庭支援のための取り組みを強化する方針を表明した。さらに、マイナンバーカードの普及促進についても、邊見市民生活部長が新たな取組を説明した。
最後に、白河市の市街地における土地利用について、今後の整備計画とそれに伴う課題を両要素が議論した。特に、高齢化社会の進展にともなう空き家対策や地域活性化の必要性が語られ、鈴木市長は今後のまちづくりに向けたビジョンを述べた。市は、市民とともに未来志向の地域づくりを推進し、白河の魅力を引き出していく意向を示した。