令和5年12月13日に行われた白河市議会定例会では、一般質問を通じて多岐にわたる重要なテーマが議論されました。
特に、新型コロナウイルス感染症の影響やそれに伴う社会経済的な変化についての市長の見解が注目されます。鈴木 和夫市長は、パンデミックからの回復過程で、生活の中に久しぶりに日常が戻りつつあることに感謝の意を示しました。市長は「再び、私たちの生活が力強さを取り戻すために、経済的な安全保障の必要性を強調している」と述べました。
次の焦点は、人口減少に対する具体的対策です。北野 唯道議員は、「白河市における人口減少が加速しており、今後の対策が急務である」と指摘しました。これに対し鈴木市長は、少子化対策や地域経済の活性化に向けた施策の強化を訴え、市民が定住しやすい環境を作る必要性を強調しました。
また、鳥獣被害についても言及がありました。齋藤 稔産業部長は、イノシシやニホンジカによる被害の現状を報告した上で、「捕獲活動や防止策の徹底が不可欠であり、地域を挙げての取り組みが求められる」と発言しました。特に、搬入される電気柵の設置助成についての要望が高まり、今後の対応策についても期待が寄せられています。
公共交通政策についても重要視されています。近年、バス運転手の不足が顕著となり、運転手の確保が困難となっています。邊見 正則市民生活部長は、「地域公共交通活性化協議会において、運転手不足解消に向けた協議が進行中であり、今後も人員不足問題に取り組んでいく」とコメントしました。様々な先進的な取り組みを参考にしながら、白河市独自の解決策を模索していく意向を示しました。
文化振興に関しては、中山義秀顕彰会が中心となり、地域振興に貢献する取り組みが報告されました。文学賞の受賞やイベントの開催が地域活性化に寄与していることが示されました。特に、30回目の文学賞に向けた記念事業が期待される中、地域文化の重要性も再認識されています。
廃校校舎の利活用についても議論され、新たな活用策の模索が進められていることが明らかになりました。市の取り組みが、地域振興にどのように繋がるのかが注目されています。加えて、白川城跡に関する説明書きの充実が求められる中、観光資源としての活用方法についても引き続き議論が必要とされました。
議会では、市民の生活の質を向上させるため、また白河市が誇る文化や歴史を大切にするための施策が着実に進むことが期待されています。