令和元年第2回中島村議会定例会が、6月11日に開幕し、議員からさまざまな質問が行われた。
特に、議員による一般質問が重要なテーマとなり、小室重克議員は阿武隈川沿いのサイクリングロード整備を提案した。この提案は、地域の自然を活かした観光振興を図るもので、村長の加藤幸一氏は、県の豪雨対策緊急河川整備事業においても、自転車の利便性向上を図ることを強調した。
また、小室議員は地場産品の推進についても質問し、ふるさと納税制度の改正による影響を懸念した。村長は、地場産品の定義や今後の取り組みについて説明し、地域資源を活かした商品開発を推進する意向を示した。小室議員は、地域を盛り上げるために、等別な市町村との連携を図るべきとの要望を述べた。
次に、小林均議員は子供の安全について質問し、児童を守るための「こども避難の家」の設置状況を確認した。教育長は、避難の家がそれぞれ功能しており、具体的な設置場所や、機能していない場合の対応について説明した。また、避難の家に必要な基準についても、地域の実情を考慮して再評価する意向を示した。
その後、村の公共施設整備に関する長期的な計画が話題に上り、椎名康夫議員が小学校の耐震性、改築にかかわる問題を提起した。教育長は、耐震補強工事や維持管理についての方針を説明し、村全体の安全を確保する取り組みを継続する考えを示した。
さらに、小松公雄議員は、高齢者の温泉利用を目的とした送迎バスの運行について質問し、村長が社会福祉事業の一環としての可能性を探る意向を伝えた。高齢者の健康維持と公平なサービスの提供の重要性が確認された。
最後に、議案に関する質疑では、中島村職員の勤務時間や給与に関する条例の改正、税条例や災害弔慰金条例の改正が行われ、すべての議案は原案通り可決されることとなった。
議会は、地域の課題を前向きに捉え、適切な解決策が提案される場となっていることが示された。今後も地域住民の声を基に、さらなる議論を期待したい。