令和4年第3回中島村議会定例会が始まり、複数の年度にわたる特別会計決算が審議された。この中で、重要な問題として保険料の不納欠損が取り上げられた。
小室辰雄議員は、令和3年度の中島村国民健康保険特別会計の不納欠損について質問を行い、296件の欠損が計上され、その実人数が14名であることが示された。税務課長の鈴木勝雄氏は、平成15年度から平成26年度までの分について調査した結果であり、理由は滞納額の徴収権が消滅したことによるものと説明した。
小室議員は、この不納欠損の理由をさらに追求し、多額な欠損処理がなぜ今年度行われたのかを尋ねた。鈴木氏は、昨年度の調査結果を元に、正常な事務運営を目指すため今年度に不納処理を行ったと説明。加えて、滞納処理の手続きについて、差押えの実施や預金調査を年3回行い、徴収を進める努力をしていると述べた。
また、簡易水道特別会計に関しても質疑が行われた。小林均議員は、タブレットの導入による管理業務の改善状況を問うた。建設課長の齋藤満氏は、タブレットの導入により浄水場への出向回数が減少したことを説明し、運転状況やエラーの発生を迅速に把握できるようになったとの進展を報告した。さらには、漏水の把握についても言及し、微細な漏水の発見の難しさを認めつつ、調査を進めることを強調した。
今回の議会では、その他にも土地造成や農業集落排水などの特別会計に関して審議され、各議案は全て原案通りに承認される見通しとなった。村長の加藤幸一氏は、定例会の閉会の挨拶において、議員の理解と支援を求め、今後の村発展に向けた期待を寄せた。加えて、引き続き新型コロナウイルスへの警戒を呼びかける発言もあり、状況の厳しさが伺えた。
これにより、今回の会議では村の経済状況やサービス向上のための方向性が示され、村政の透明性向上を目指す姿勢が伝えられた。