令和5年第2回平田村議会定例会が開催され、さまざまな議題が討議された。今回の会議では、特に平田村国民健康保険税条例の改正が注目を集めている。
議案第32号では、国民健康保険税の値上げについて懸念する声が上がった。高橋七重議員は、今年度の保険税が前年に比べて約6.1%の上昇を示し、世帯あたりの負担が大きくなると指摘した。特に、市民の所得が伸び悩む中で、税の負担増に対する不安が広がっている。さらに、高橋議員は、一般会計からの繰入れについて疑問を投げかけ、納税者の声に耳を傾けるよう求めた。
住民課長の阿部喜彦氏は、今回の値上げに関して、国からの納付金確保が厳しくなり、保険税の改定が不可欠と考えていると答えた。また、内部留保の状況を考慮しながら、納税者の負担軽減にも努力する方針を示した。これに対し、高橋議員は、保険税の負担軽減のためには、もっと柔軟な対応が必要だとの見解を述べた。
さらに、議案第31号の平田村税条例の改正についても議論が展開された。この改正は、村の財政状況を考慮に入れたものであり、議会は原案どおり可決された。議長の吉田好之氏は、住民の意見を重視して、より良い制度運営に努めるよう発言した。
総務経済常任委員会の永瀬成元委員長は、土砂災害防止月間の重要性についても触れ、村全体で安全対策を徹底することを確認した。また、文教厚生常任委員会からは、被災児童生徒の支援に関する請願が全会一致で採択されたことが報告された。
最後に、澤村和明村長は、任期満了前の最後の議会挨拶を行った。この間の議会の開催に感謝し、今後の行政運営に関しても村民のための努力を続ける意向を伝えた。今回の議会は、財政的な課題に直面しつつも、住民の生活を守るための重要な決定がなされた。