令和3年3月9日に開催された平田村議会第1回定例会では、今年度予算や各種議案についての審議が行われた。国民健康保険や介護保険の健全な運営が課題とされる中、各委員会からの報告も行われ、その内容が注目された。
特に、議案第9号の「平田村介護保険条例の一部を改正する条例の制定について」では、保険料の引き上げが論点となった。高橋七重議員は、「介護保険料の値上げが生活に影響を及ぼす。多くの自治体が準備基金を取り崩しているのに対し、我が村はこの程度の取り崩しだと住民に寄り添えていないのでは」と懸念を表明した。この意見に対し、澤村和明村長は健康福祉課長の答弁を通じ、「介護保険事業の運営は3年計画で行われており、慎重な判断が必要」と強調した。
また、議案第27号「令和3年度平田村一般会計予算」では、村の財政状況と今後の施策が問われた。議員らは、過疎対策の観点からも、いかにコストを抑えつつ、必要な公共事業を維持していくか議論した。
さらに、ジュピアランドの法人化についても意見が交わされ、各議員から「効率的な運営に向けた体制整備が必要」との声が上がる中、村長は「農業と観光を結びつけて村全体の活性化につなげる」と述べ、期待を寄せた。
結局、27件の議案について全て原案通り可決され、安心・安全な村づくりに向けた施策が一歩前進した。村長は、今後も村民に寄り添った施策を進めていく方針を示し、議会での意見を参考にしながら施策の実施に着手する意向を語った。