令和2年3月12日、那珂川市議会において定例会が開かれ、市長の施政方針や新型コロナウイルス対策についての質問が行われた。
市長の武末茂喜氏は、まず新型コロナウイルス感染症について言及。感染拡大を防ぐため、学校の一斉休校を実施したことや、市内の行事やイベントの中止について説明した。市民の感染予防と安全な生活を守るため、さまざまな対策に取り組んでいると強調した。
次に、有害鳥獣対策について、壽福正勝議員からの質問があった。市長は、ニホンザルやイノシシなどによる農作物への被害軽減を目的とした施策を進めていると述べ、特に捕獲計画の見直しを進める意向を示した。 "捕獲すべき獣種を定め、規模に応じた捕獲計画を策定しています "と述べた。
観光の推進についても話題になり、武末市長は五ケ山クロス地域における観光振興を通じた地域活性化に関する基本構想を策定中であることを説明。「水源地域における観光資源の活用を進めることで、地域振興につなげていきたい」と語った。市は観光への市民の参加を促し、地域全体の魅力を高める方針を打ち出している。
文化・芸術活動の充実についても質疑が行われ、地域の歴史的遺産や伝統芸能を守り、教育や市民への普及を目指したいとして、歴史資料館の建設に関する要望の声を受け止めているとした。新たな施設の立地や資金調達について、市民とともに検討していく考えを示した。
さらに、災害対策としての移転支援について、具体的な対応策として崖地付近の住宅移転の支援内容を詳細に説明した。市長は、「環境災害から市民の命を守るために必要な施策」と位置づけた。過去の豪雨災害を受けて地域住民の移転支援を含む基本構想を考慮している。
効率的な行政運営に関しても市長は意欲を見せ、労働環境を整えることで職員の生産性を向上させるための具体的な施策を検討している。
最後に地方創生の一環として、持続可能な開発目標(SDGs)を意識した施策の推進に言及し、地域全体での取り組みが重要であるとした。市長は市民とのパートナーシップを強化し、地域を支えていく意義を再確認した。