令和3年6月、東金市の定例会では市政に関する一般質問が行われ、特に新型コロナウイルスワクチン接種、高齢者支援政策、地域交通、動物愛護に関する議題が中心となった。
市内のワクチン接種状況について、神山英雄市民福祉部長は、65歳以上の高齢者が約18,588人であり、これに対して接種率70%を目指すことを表明した。また、医療従事者に対するワクチン接種が進み、約2,100名が接種を受けている現状も報告された。
一部の議員からは、医療機関における接種予約の不公平感が指摘され、市の方針に基づいた周知の徹底が求められた。市長は、こうした不公平感に関して文書での周知徹底を再度行う意向を示した。
また、地域におけるバス路線の現状も問題視されている。市内には現在14のバス路線があり、民間事業者による運行が継続されているものの、コロナ禍の影響で運休や減便が発生している。市長は、地域住民からの要望を受け、公共交通の充実に向けた取り組みを進める考えを示した。
さらに、動物愛護の観点から、地域猫活動の重要性が語られ、啓発活動の強化が求められた。市は、野良猫に関するトラブルを未然に防ぐため、地域における猫の管理方法について、地域住民に周知し、適切な管理を促進する方針を示した。
独り暮らしの高齢者への支援として紙おむつ給付事業が行われており、令和3年からは対象が要介護3まで広がることが発表された。市長は、これによりより多くの高齢者支援へとつながることを期待している。
教育行政においては、先進的なICT教育の導入が進んでいる。教育長は、GIGAスクール構想に伴い、高齢者との交流事業などを展開していく意向を示しつつ、教員研修や環境整備の重要性も強調した。これらの取り組みにより、児童・生徒たちが活用していくことで、さらなる教育効果が期待される。
全体として、新型コロナウイルスに対する対策や高齢者支援の充実に向けた市の取り組みが強調される一方で、地域交通や動物愛護など春らしいテーマが市政において重要な位置を占めており、今後の進展が注目される。