令和5年第3回芝山町議会定例会が9月13日に開催された。議事では、町の地方創生事業の進捗に関する質疑が焦点となり、特に「一般社団法人みどりと空のプロジェクト」に関する活動が取り上げられた。
まず、坂井慶子議員の一般質問に対し、企画空港政策課長は、地方創生事業が移住・定住の促進を目的としているものの、コロナ禍の影響で数字としての効果は見られなかったと指摘した。しかし、地域イベントやキャンプ場事業を通じて、町外の方々に訪れてもらう機会を創出したと強調した。
農泊事業の実施主体は芝山町農泊推進協議会であり、初期の費用に関しては、総額約1億8,400万円が投じられたと説明した。これを受けて、坂井議員は、町民の期待に応えるべく、地域住民が主体となった活動の充実を求める意見を述べた。
続けて、町長に対し「みどりと空のプロジェクト」の運営方針について質疑が行われ、町長は、地方創生事業の方向性を再評価する必要があるとの認識を示した。今後の理事会で、事業内容を協議すると語った。
また、町道01-006号線に関しては、歩道新設の要望に対し、町長が事業を進める意向を示し、この道路整備が地域の安全や利便性向上につながるとの見解を述べた。
一方、警鐘を鳴らす発言もあり、坂井議員は農泊事業の効果に疑問を呈し、今後のビジョンの明確化や見直しを求めた。国からの補助金を受けた事業が、真の地域活性化につながるかどうかが問われている。
最後に、坂井議員は町の未来について若者の定住促進を訴え、歩道整備の重要性を強調した。議会の質疑を通じて、地域活性化に向けた課題や展望が浮き彫りとなり、今後の施策の確立が求められている。