銚子市議会は、令和3年9月27日、通常の定例会を開催し、令和2年度の各種決算認定や重要な意見書を審議した。
今回の会議では、特に令和2年度銚子市一般会計歳入歳出決算認定が大きな焦点となった。
この決算認定は、前年に比べて110億円の増を見込み、コロナ対策や経済支援策として特別定額給付金や地方創生臨時交付金が寄与したとされている。
市長の越川信一氏は、「市民の皆様には誠実にお金を使い、必要な事業を実施している」と述べ、決算の透明性をアピールしている。
続いて、議案第8号の令和2年度銚子市水道事業の未処分利益剰余金についても報告され、市の水道事業は安定した収益を上げているが、人口減少による水需要の低下が懸念される中で、施設の維持管理とダウンサイジングの重要性が強調された。水道局長の網中紀之氏は、「将来にわたる安定供給に向けて、老朽化した施設のコストをいかに抑えるかが課題」とし、今後の運営方針に言及した。
医療サービスに関する議案第9号の銚子市病院事業決算認定も併せて審議され、病院運営がコロナの影響を受けたことが指摘された。医療従事者人件費補てん交付金が前年より増加し、病院長は「患者数の減少により収支が厳しい」と発言し、今後の改善策についても言及した。
また、議論に上った陳情第23号は、定数削減を求める意見が出されたが、市議会は不採択とした。
全議員の意見を尊重し、多様な市民の声を反映できる市議会の存在意義を再認識する結果となった。
市議会は、引き続き地域の声に耳を傾け、地方税財源の充実を求める意見書を採択し、コロナ禍での厳しい財政状況に対処する姿勢を表明した。
今後も市は、地域の特性に応じた柔軟な対応が求められる中で、責任ある予算運営に努める考えを示している。