令和5年12月銚子市議会定例会が開催され、様々な議題が取り上げられた。
特に注目を集めたのは観光事業についての議論であり、質問者である工藤忠男議員が銚子市の観光業への影響を強調した。彼は、「銚子には多くの観光資源が存在し、観光産業は地元経済の活性化に寄与する」と述べた。その上で、アニメによる聖地巡礼や、近年人気が高まっているイベントについても言及した。具体的には、アニメ「アマガミSS」に触れ、銚子市が選ばれた点において観光客の増加が期待されると語った。また、観光協会との連携に関しても言及し、地域活性化へ向けた具体的な活動を求めた。
市長の越川信一氏は、観光客数の回復を計測するデータを示し、日帰り客数は昨年同時期より約10%増加し、宿泊客数も約28%増加したと報告。これに対し、工藤議員は「観光としての銚子市がどのような役割を担っているかもっと明確に示していく必要がある」と指摘した。事実、周辺都市との競争や独自性の戦略が求められている。
加えて、観光振興に関連する具体策も話し合われた。観光パスポートを利用したクーポン機能や、施設情報、公共交通の情報を統合したアプリ開発の必要性が関与された。それに対し、市側は限られたリソース内での効率的な運用として応答。
続いて、水産業支援に関する議論では、銚子で開催される水産まつりの経済効果を評価しつつ、参加者の誘致やオンライン販売の強化などの提案が行われた。市長は、地方独自の水産物を活用した新たなプロジェクト展開へ期待を寄せる様子も見られた。
農業関連に関しても、鳥獣被害や耕作地の整備が問題視され、特に有害鳥獣の捕獲状況に関して、統一した情報提供の重要性が説かれた。新たな感染症拡大のリスクも必ず考慮する必要があり、市民との連携を強化すべきとの声が上がった。
また、指定された森林整備計画に基づき、環境譲与税の活用策についても質問があり、市役所内での連携を強化する必要性が強調された。これに対し、市の財政課長は、専門家との協議を通じた次の手続きを示唆した。
これらの議論を通じて、銚子市の持続的な発展には観光、水産、農業それぞれのセクター間の連携強化が欠かせないとの認識が強まった。市長は、各種施策の結果を市民に広く周知し、透明性を確保することが重要であるとした。